書道家 飯田峰空 喜怒哀楽

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2017/05/04

書の練習でもよくでてくるんですが、構えが個性的な子で、なかなか決まりづらい!
ですが、バランスはさておき個性的な二画目を目立たせて書くのが私は好きです。
ただ、一枚目(左)を書いていて思い浮かんだのは肌に突き刺さる風の感覚…。
これは今の季節、私がこの連休に感じた風じゃない!
と思い、さらに書き直し。
行書(くずした書体)で書くとたおやかさはでるんですが、それじゃ元も子もないので、基本は変えずに試行錯誤したのがこちら(右)。
右角だけ変えて、あとはほぼ同じです。印象はどうでしょうか?
変えたところは、角に入る前、二画目の横の線です。一方は頂点まで下からえぐるように書きます。もう一方は、ほんっの少しだけ放物線を描くように線を伸ばして、角に布をかけるようなイメージで書きます。
角の内径の線を見るとわかりやすいです。鋭角と、ちょっとだけ丸みのある角。
同じ字で色々な印象を思い起こさせる漢字の面白さを、字形でも表したかったので、その過程をレポートしてみました。
みなさんが感じた風は、どんな形をしてましたでしょうか?